BCP診断とは?自社の事業継続力を見える化しよう
2025年03月22日 11:23
災害や事故、感染症などのリスクが高まる中、多くの企業で注目されているのがBCP(事業継続計画)の策定です。しかし、「BCPはあるけど、実際に機能するのか不安」という声も多く聞かれます。
そんなときに活用したいのが、BCP診断です。自社の計画がどの程度実効性を持っているのかを客観的に評価し、必要な改善点を明らかにできます。
この記事では、BCP診断の概要・目的・診断項目・活用方法についてわかりやすく解説します。
1. BCP診断とは?
BCP診断とは、企業が策定した事業継続計画(BCP)の内容を、一定のチェックリストや診断基準に基づいて評価し、実効性や改善点を洗い出す仕組みです。
主な目的
✅ BCPが実行可能かどうかを客観的に評価する
✅ 不足している項目や弱点を発見する
✅ 改善の優先順位を明確にする
✅ 社内の意識改革や教育にもつながる
➡ 策定したBCPを「動かせるBCP」にするための第一歩です。
2. BCP診断の主な項目
診断は主に以下のような観点から行われます。
① リスク分析
主要な自然災害・事故・感染症リスクの洗い出し
自社の業務に与える影響度の評価
② 重要業務の特定
業務の中で特に優先して継続・復旧すべきものの特定
業務プロセスの整理と代替手段の有無
③ 人員と指揮命令体制
緊急時の責任者とその役割分担
指揮命令系統の整備と周知状況
④ 事業継続資源の備蓄・確保
非常電源、バックアップデータ、緊急連絡網の整備
サプライチェーン対応力(取引先との連携)
⑤ 訓練・見直し体制
定期的なBCP訓練の実施状況
年1回以上の見直し・改善の有無
➡ 診断はチェックリスト形式や外部専門機関によるヒアリング形式で行われます。
3. BCP診断の受け方とサポートツール
方法①:自社で簡易診断(セルフチェック)
経済産業省や中小企業庁が提供している「BCP策定ガイドライン」やチェックシートを利用
簡単な◯×形式で現在の状態を確認できる
方法②:専門機関による診断支援
商工会議所、中小企業診断士、BCP支援事業者などが提供
現地ヒアリングや報告書の作成を通して客観的な改善提案を得られる
➡ 第三者の視点を取り入れることで、より正確な評価と改善が可能です。
4. BCP診断後の改善アクション
BCP診断を受けることが目的ではありません。診断結果をもとに、改善アクションを実行することが最も重要です。
✅ 足りない対策(例:非常用電源、安否確認システム)を補強
✅ 指揮命令体制や業務フローの再構築
✅ BCPマニュアルの見直しと従業員への再教育
✅ 次回診断のタイミングをスケジューリング
5. まとめ
✅ BCP診断は、自社の事業継続力を「見える化」する手段
✅ リスク分析・人員体制・対策実行力など、多角的にチェックできる
✅ 診断結果をもとに改善すれば、より実効性の高いBCPが完成
✅ セルフチェックツールや専門家支援を活用して効率的に進めよう
まずは診断から始めて、自社の「守りの力」を強化しましょう!
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